Mission & Vision 18 Mar, 2020 glassyという会社の輪郭を濃くしていきたい
このglassyのオウンドメディア『Gマガ』のプロジェクトが始まったのは2018年の夏。
なにがきっかけとなり、どのような目的で始まったのか?どのようなメディアなのか?Gマガでやりたいことは?などについて、代表 工藤に話を聞きました。
オウンドメディア「Gマガ」の目的は、採用力強化。
--- Gマガを始めようと思ったきっかけを教えてください。
ここ数年で事業を急拡大させているので働く社員を増やす必要があります。とはいえ、数だけでは僕らが目指す場所に行けないことが身に沁みてわかったからですね。
きっかけは、glassyが会社として目指すものをよりクリアに、より言語化して定めたことでした。明確にしたからこそ、人によっては目指す方向性が違っていて一緒に進んでいけないケースも出てきました。
これからのglassyには僕らのMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)に共感して、同じ場所を目指したいと思って仲間になってくれる人が増えないとダメだな、と。
そこで2年前の中期経営計画の中でglassyの“採用力を強化する”という目標を設定しました。その中のひとつの施策として、採用目的のオウンドメディアを作ることにしました。
--- 採用力を強化する手段はいくつもあると思いますが、オウンドメディアを選んだ理由は何だったのですか?
glassyはインナーブランディングの会社なので、僕ら自身がインナーブランディングを実践し、そのプロセスを公開することに意味があると考えたからです。それもキラキラして見せるのではなく、ありのままを公開することにこだわりたいと思いました。
僕は掛け捨てのお金みたいなものを使いたくなくて、アセット(資産)になっていくものがいいという考えなんです。だから、短期的な採用力向上策ではなく、記事が蓄積されていくオウンドメディアを選びました。
3年後とか5年後とか10年後に入ってきたスタッフがこの「Gマガ」を見た時に、過去の様々な活動や変化してきたプロセスを読むことがストーリーとして価値があります。
もっと言えば、「Gマガ」で一番やりたいのはglassyという会社の輪郭を濃くすることなんです。
--- 「会社の輪郭を濃くする」というのはどういうことですか?
たとえば、「glassyって何屋さんなんですか?」と聞かれた時に、今は社員たちが口にする言葉は揃わないと思います。
さらに「glassyってどんな雰囲気の会社ですか」「どんな社風なんですか」「どんなことを大事にしているのですか」「どんな価値観なんですか」などと聞かれた時に全員が一致する答えというものも難しいだろうと感じています。
会社の輪郭がはっきりせず、どういう会社なのかが明確でない状態です。
これでは求職者やお客様にglassyの良さを十分には訴求できず、“働きたい会社”や“信頼されるパートナー”として選んでいただけません。
そこを改善するために1年前にglassyのMVVを定めましたが、それだけでは単なる言葉の羅列でしかありません。定めた意味や価値を全員がイメージできるようにすることが重要です。
そこで「Gマガ」を通して自然に揃えていけたらと考えたのです。
「Gマガ」ではglassyを紹介する記事として、「Mission&Vision」と「People&Culture」という二つのカテゴリーを設定しています。この二つのカテゴリーの記事には、経営メッセージや方針発表会のような全社的な発信もあれば、働く社員の個性に焦点をあてた記事もあります。
それらの一つひとつがglassyの輪郭となってglassyを形づくっていく。
だから、まず社員に読んでもらいたい。
社員は読むのが当たり前にしたい。
その先に、みんなが話す言葉とか行動が揃ってくるのではと期待しているんです。
インナーブランディングのプロセスは、将来の大きなブランドアセットになる
---「Gマガ」はglassy自身のインナーブランディングのツールということですね。
そうですね。僕の「Gマガ」の基本的な位置付は「社内報」です。webで社内報を赤裸々に公開していますという感じです。社内報ですから、どうでもいい内容とかも多分載ると思います。
たとえば、「glassyのよくないところ10個!」というコンテンツがあって、「変えたいけど、まだ変わってない・・・」みたいな記事とかもいいですよね。
---- そのようにインナーブランディングのプロセスをありのまま公開することの意味について、もう少し教えていただけますか?
ありのままの姿を見せることには、採用のミスマッチを避けるという目的もあります。でも、そもそもインナーブランディングをやっている会社として嘘はつけないし、つく必要もないと感じているからです。
glassyの内部で全部が全部うまくいっているわけではないことを、敢えて外に宣言するわけではないんです。そうではなく、「いろんな苦労をして試行錯誤しながら組織を作っているんです」という姿を、オウンドメディアを通じて発信できることに価値があるのではないかと考えています。
「Gマガ」は社員や求職者だけでなく、既存のお客様やこれからお客様になっていただきたい方々にも読んでいただきたいんですよね。
規模の大きな会社を動かしていくのと、僕らみたいな小さな会社を動かすのとでは難易度は違いますけど、組織を動かしていくという観点では同じじゃないですか。お客様はお客様の会社をよくしたいし、僕らはそれを手助けしたい。だけど、お互いの会社でお互いの組織をよくしたいというところに関しては「同士だよね」という関係性を構築したいですね。
将来的な話をすると、僕らがどこかでいわゆる「いい会社」という評価を社会から受けた時に、それが1年後なのか3年後なのかわからないですけど、その間の様々な過程やアクションみたいなものが、オウンドメディアの中にちゃんとアーカイブされていたら、僕らのもの凄いブランドアセットになると信じているんです。
その時には、色んなお客様が見にきてくれる、そこまで行って初めて繋がる大きなブランディングという観点はもちろん視野に入れています。
組織を変えるって簡単じゃなくて、複雑に入り組んでいるし、ドロドロしてるし、こんがらがった糸をほどこうと思ったら逆にしまっちゃたりすることの連続じゃないですか。
それを切って新しい線でつなぎ合わせるのか、ぐるぐる巻いて強くするのか、いろんな方法がありますけど、そういうことを僕らが実験台となって試行錯誤する様子を出していくのが僕ららしくていいんじゃないかな。
---- オウンドメディアとしての数値目標などはありますか?
まず、採用に関しては、僕らの「Gマガ」経由で応募をしてくれる人が年間50人はほしいですね。新卒採用とか中途採用の応募者については、「行きたいと思う/思わない」、「受ける/受けない」の大きな判断軸に「Gマガ」がなってほしいです。
これは面接とかで聞くしかないんですけど、「何でglassyを受けるんですか?」と聞いた時に、「『Gマガ』を読んで」と答えてくれる人の割合を限りなく100%に近づけたいですね。
PVの目標をどれくらいに設定するのがいいのかはまだわかりません。お客様にどう読んでいただけるかどうかもこれからなので、試行錯誤して軌道修正しながら進めていきたいと思います。
そのプロセスもまた大きな価値を生むと思います。