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People & Culture 23 Dec, 2019 002 インナーブランディングは深くて難しいからこそ、面白い

#ボクらのカタチ#編集ライター

【プロフィール】
広告代理店でインナーブランディングに10年携わり、大手総合商社や化学品メーカー、輸送機器メーカーの案件を担当。さらにインナーブランディングの専門性を高めたいと、2018年4月にglassyに入社。社内報の編集・ライティングを担当している。

企業の魅力や強みを「編集力」で可視化する

--- glassyの「社内報」の仕事について聞かせてください。

glassyはインナーブランディングの専門会社で、現在はインナーブランディングツールのひとつである紙の「社内報」の制作が事業の柱になっています。私たちのクライアントにはあらゆる業種の企業があり、さまざまな課題を抱えています。その課題について、社内報をはじめとしたあらゆる手段、ツールで解決に導くのがglassyの大事な役割ともいえます。

社内報には市販の雑誌と同様に、特集ページがあったり、連載ページがあったりします。私たちが取材・撮影を行い、ライティングをするケースも多いですが、社内報の場合はクライアント自身が集稿して原稿や写真などの素材を支給していただく「寄稿」のケースもあります。「寄稿」のケースの場合でも、クライアントの担当者がラフまで作って細かく指示いただくケースもあれば、基本的にお任せします、という方もいらしていろいろです。ご寄稿いただく原稿に関しても、クライアントが文字数きっちりと寄稿してくださることもあれば、読みやすさやスペースに最適な文章量等を踏まえて、私たちが文章表現を調整するケースがあります。ご希望やご予算感によって、どこまでやるかはクライアントによってさまざまですね。

--- 社内報の編集・ライターの仕事の一番の特徴は何ですか?

しばしば社内報制作を料理に例えてお話しすることがあるのですが、社内報の編集者という仕事は「お抱えのシェフ」だとも感じています。自分がオーナーの店ではなく、クライアントのお店で、お客さまに美味しく、健康に良く、モチベーションの上がるような一流の一皿を作るのが仕事です。クライアント企業の「魅力や強みといった食材」を、「料理を作るように可視化」して表現していきます。クライアントのお店なので、メニューや味付けの方向性はクライアントと相談して最適なものを決めていきます。その流れで言うと料理が一番美味しく見えるようなお皿や盛り付けを考えてくれるのがデザイナーなのかな、と思います。自分の中ではそういうイメージですね。

編集・ライティングという仕事にフォーカスすると、市販雑誌などのマス媒体に比べると社内報は基本的に読者がクライアント企業の社員に限られているので、自分の作ったものを不特定多数の人に読んでもらいたいという点に仕事の喜びややりがいを置くと読者層を狭く感じてしまうかもしれません。その反面、読者が限定されているからこそ対象と深く向き合いアウトプットしていく面白さがあります。クライアントの担当者と二人三脚でその企業の魅力を探し、言葉やビジュアルの力で可視化して社内報に仕上げていく、そういう仕事だと思います。

一方で企業のあらゆる情報を把握し、咀嚼し分かりやすく伝えるためには、社会一般の基本的な知識を持っている必要があります。クライアントの業種も幅広いので、流行やビジネスに関わる世界情勢も含めていつもアンテナを張っていたいと考えています。今ではインナーブランディングの重要性が認識され、企業が成長戦略としてリソースを投下するようになっています。そういう流れの中においては社内報の担う役割も重要かつ多様になっているように感じています。

個々の強みを活かしながら、幅広い分野に臨機応変に対応する力を磨く

--- チーム編成について聞かせてください。

 現在、glassyの社内報制作チームは、営業(AE)と制作ディレクターを兼ねた「フロント」、編集とライティングを行う「セカンド」、そして「デザイナー」の三層構造になっています。職種を横軸とすると、縦軸はクライアント別のチームに分かれています。

私が在籍しているのは第1クリエイティブチームの「セカンド」というポジションです。私は主に編集を担当し、ライターとして経験が豊富なメンバーと組んで仕事を進めています。制作物の進行スケジュールはタイトなことも多いので、編集やライティングの作業についても正確性やスピードが求められます。原稿や写真などの素材が揃い次第、デザイナーに共有してページのデザインを仕上げてもらいます。

編集やライターとしての基本的なスキルはもちろん身につきます。社内報の場合は、特定のジャンルだけでなく、企業を取り巻くビジネスや採用、HRといったあらゆる知識が必要です。逆の見方をすれば、多様なジャンルに向き合う機会があるので、仕事をしていくなかで編集やライターとして臨機応変にできることの幅は広がるのではないでしょうか。

セカンドチームでは、連絡も相談もコミュニケーションツールなどを活用して適宜情報共有を図っています。今後は作業への集中と対話のメリハリをつけながらコミュニケーションが不足しないように定例のミーティングなども始めたいと思っています。

会社の目指すベクトルが共有されているから働きやすい

--- 昨年春に同業他社から転職してglassyに入社されたとのことですが、入ってみてどうでしたか?入社前に持っていたイメージとの違いはありますか?

入社前、glassyのWebサイトを見たり、面接の際に上長と話した中で感じたのは、「インナーブランディングをやっていく!」という勢いや強い意志でした。その印象は入社後も変わりません。また、私が入社してからも仲間が増えてきていて、思った以上に成長感がありますね。成長しながら、みんなで会社を創っている実感があります。 私が思うglassyのいいところの一つは、会社の向かう方向性などが経営陣やマネージャーから共有されており、定期的にきちんと全体のミーティングを行って意識統一を図っていることです。会社全体のベクトルが見えるから、自分はこうしようとか、トライしようとか目標も立てやすくなります。自社でインナーブランディングを実践しようとみんなで頑張っている感じですね。

--- そういったいいところ、やりやすいところに対して、大変さや難しさもあると思いますが、そこについてはどうですか?

私の中ではそもそもインナーブランディングという仕事は難しい(=奥が深い)と思っています。企業の課題は会社それぞれなので、課題を見極めて処方箋を出してあげるところはいつまでたっても難しいでしょうね。会社の状態も時代とともに変わっていくし、ビジネスも変わっていきますから。すごく深くて難しいからこそ面白いし、トライしがいがあります。

クライアントのことを知るとか、課題を見つけるということにプラスして、どの手段でアウトプットしていくかを判断するのも難しくて面白いです。今は社内報の案件が多いですが、インナーブランディングの課題を解決する手段は一つではありません。社内報だけではなくて、Webも映像もイベントも、他にも手段はいろいろあります。個人的な考えですが、手段がいろいろあるから、将来的にはいろいろな才能やスキルを持った仲間が入ってきて、協力し合って仕事をしていくようになるかもしれません。そういう会社も面白そうだと感じます。glassyはこれから成長していくと思うので、自分も今に満足することなく挑戦する姿勢で臨みます。そしてどんなことも楽しんでいきたいですね。

インナーブランディングの力で社会の発展に貢献したい

--- 京谷さんは、どんな人と一緒に働きたいですか?

私は前職でインナーブランディングの仕事に10年携わっていましたが、その中で総合商社の社内報の担当を8年近くやっていました。総合商社なので業態が広く、扱う分野によって見え方も全然ちがうし、ビジネスの考え方も多様でした。社内報の取材や編集を通じていろんなビジネスの現場を見せていただき、第一線で活躍するビジネスパーソンから話を聞くことができました。

glassyに転職後もさまざまな業種のクライアントを担当させていただく中では、前職のキャリアが役立っていると感じています。また、一般誌などの自社発行媒体ならば編集部内でトライ&エラーを繰り返して学んでいけますが、社内報制作は対クライアントなので最初から高いレベルのアウトプットを出さなければならない厳しさがあります。

その実感から、ある程度経験のある人の方がこの仕事に入りやすいのではないかと思っています。ただ、もちろん経験がないとダメというわけではなく、経験の浅い方でも、インナーブランディングという分野に魅力を感じて、挑戦してみたいという人には仲間に加わってもらえたらと思います。

--- 京谷さんご自身はこれから何をしてどうなっていきたいですか?

今、glassy全体で「インナーブランディングの達人」を目指しています。私自身は、インナーブランディングを10年やってきたからこそ、目指している山が高いことも感じています。とにかくいつまでも挑戦を続けていきます。そして専門性をもった人材として市場価値を高められるようにいつも自分に磨きをかけていきたいとも考えています。

glassyの事業の柱でもある社内報制作をはじめとしたツール制作のノウハウや技術も高めつつ、さらに上流の部分を考えるノウハウも勉強していきたいです。企業を知り、分析して課題を抽出し、それに対する策を提案するブランディングの核になる部分です。それがあってのいろんなツールでもあるので、今後も経験を重ねていきながら、レベルアップを図っていきます。